イナリ村屈指の観光スポット、Siida博物館へ行くの巻。
2025年2月下旬、女ひとりで人生初のオーロラを見るべくフィンランド・イナリへ行った時の旅の記録を書いていきます。

シーダ博物館へ、川を渡って向かう
川を渡り終えた先に、もう一つの観光スポットがあります。その名もシーダ。正式には「Siida」と呼ばれる、先住民族サーミ文化と北極圏の自然をテーマにした博物館です。外観は北欧らしい木を基調としたデザインで、派手さはないのに、静かに存在感があります。イナリの空気にしっくり馴染んでいて、観光地というより、ここで普通に営まれている場所のひとつという感じでした。
Siida – Sámi Museum and Nature Center
営業時間 10時00分~17時00分
定休日 日曜日
正面入口から入ると、すぐにチケットカウンターがあり、その奥にはお土産売り場があります。右手には併設のレストラン。コンパクトですが動線が分かりやすく、迷うことはありません。まずはチケットを購入して、展示スペースへ向かいます。
屋内展示でサーミ文化と北極圏の自然を知る
最初に見学したのは屋内の展示エリアです。サーミ民族が実際に使っていた昔の道具や、トナカイとともに暮らしてきた歴史、厳しくも美しい北極圏の四季の移り変わりを映像で紹介するコーナーなどがありました。サーミ文字のディスプレイがとてもおしゃれで、博物館全体のデザイン性の高さも印象的です。
次の展示スペースでは、サーミ民族の伝統衣装や、北極圏に生息する動物、植物の展示が並んでいました。トナカイやホッキョクギツネなど、名前は知っていても、こうして生活や文化と結びついて展示されると、急にリアルに感じられます。都会の大きな博物館と比べれば規模は小さいですが、その分ひとつひとつをじっくり見られます。観光客が多すぎないのも、正直ありがたいです。一人旅だと、混雑しているだけで少し疲れてしまうので、こういう静かな空間は本当に楽でした。
イナリの街自体がコンパクトだからこそ、この博物館をゆっくり楽しむ時間が生まれるのだと思います。急がなくていい、頑張らなくていい、そんな気持ちで展示を見られるのは贅沢でした。
屋外展示で見る雪国の暮らし
続いて屋外展示場へ向かいます。外にはサーミ民族の家のレプリカが時代ごとに並んでいました。素朴なテント型の住居から、よりしっかりした建物へと変化していく様子が分かります。雪国でどうやって暮らしてきたのか、その工夫が少しずつ見えてきます。
雪が残る地面の上を歩きながら、ここでの冬の厳しさを想像しました。風が冷たく、空気は澄んでいて、音が吸い込まれるように静かです。こういう場所で生きてきた人たちの歴史を思うと、観光というより、少し背筋が伸びる気持ちになります。
併設レストランでランチビュッフェ
博物館を見終えたあとは、併設のレストランでお昼ご飯をいただくことにしました。広めのランチ会場ですが、ちょうど団体客が入った直後で一時的に満席状態。少し待ってから案内してもらいました。一人旅だと席が空きやすいのは、地味に助かります。
ランチタイムはビュッフェ形式で、この日は土曜日。メインはカレリア風ミートシチューと、ヴィーガン向けのハーキスのカレリア風シチューでした。北欧らしく、ヴィーガンメニューが自然に用意されているのが印象的です。カウンターでランチセットを注文し、支払いを済ませてから料理を取りに行くスタイル。価格は16.5ユーロでした。
お肉がごろごろ入ったシチューは食べ応えがあり、野菜もたっぷり。パンやドリンク、デザートまで含まれてこの価格なら、観光地としては良心的だと思います。特に印象に残ったのはデザートのブルーベリーソースです。私はヨーグルトにかけるものだと思い込んでいたのですが、現地の方がそのまま単体で食べているのを見て、ちょっと驚きました。せっかくなので私もそのまま食べてみましたが、甘すぎず爽やかで、確かに単体でもおいしい。こういう小さな発見があるのが、海外一人旅の好きなところです。
ビュッフェ以外にもケーキやパンが並んでいたので、カフェ利用もできそうです。観光の合間にひと息つくにはちょうどいい場所だと思います。
正直あまり期待していなかったけれど
正直に言うと、北極圏の端にある博物館なので、そこまで期待はしていませんでした。ですが、実際に訪れてみると、とても丁寧に作られた空間で、静かに楽しめる場所でした。何もないと言われがちなイナリですが、だからこそ、こういう場所の価値が際立つのだと思います。
派手なアトラクションはありません。でも、ゆっくり歩いて、展示を読んで、静かなレストランで温かい料理を食べる。それだけで十分でした。無理に予定を詰め込まない旅って、こういうことなのかもしれません。
ランチを食べ終えたあと、稲荷のメイン通りをのんびり歩きながら、雪に包まれた街の景色を目に焼き付けました。そのままホリデービレッジ稲荷へ戻り、空港への迎えを待ちます。名残惜しい気持ちはありますが、最後まで静かで穏やかな時間でした。イナリらしい締めくくりだったと思います。

こちらの記事もどうぞ
-
女ひとりのオーロラ観測にフィンランド・イナリを選んだわけ
オーロラが見たい。ただそれだけなのに、いざ「どこで見る?」となると急に難しくなりました。 オーロラツアーは多いけど、集合時間があったり、知らない人たちと一緒に… -



Holiday Village Inari宿泊レビュー
ひとりでもオーロラを見に行ける湖畔コテージ オーロラを見る場所をイナリにした理由のひとつが、イナリ湖沿いに立つHoliday Village Inariというコテージ型宿泊施設を… -



フィンランド・イナリでオーロラ観測したときの服装|ワークマンのXシェルターレビュー
オーロラ観測の服装、正直どこまで必要か分からなかった オーロラ観測は今回が人生初でした。場所はフィンランド北部のイナリ。事前に調べると最低気温がマイナス20度近…
イナリ旅行記:目次
-
羽田空港からヘルシンキ・ヴァンター空港へ【イナリ1日目①】
-
ヘルシンキ・ヴァンター空港でまさかのトラブル【イナリ1日目②】
-
ヘルシンキ・ヴァンター空港からイナリの玄関口、イヴァロ空港へ【イナリ1日目③】
-
イヴァロ空港からイナリ湖のホテルへの行き方【イナリ1日目④】
-
Holiday Village Inariにチェックイン、まずはイナリ湖へ【イナリ1日目⑤】
-
イナリの街の中心にあるスーパーへ買い出し【イナリ1日目⑥】
-
イナリでのオーロラ出現確認方法|部屋の中でオーロラを待つ【イナリ1日目⑦】
-
【体験談】イナリ湖で人生初オーロラ|PM9時台に見えた静かな感動【イナリ1日目⑧】
-
イナリ湖でオーロラチャンス2回目|深夜0:20の本気ショー【イナリ1日目⑨】
-
フィンランド・イナリ2日目の朝|雪景色のコテージで迎える静かな時間【イナリ2日目①】
-
イナリでランチ|ScanBurger Inariで食べた100%ビーフのバーガー【イナリ2日目②】
-
イナリのお土産屋さんに行ってみた【イナリ2日目③】
-
イナリ2日目の夕飯とオーロラ待ちの夜【イナリ2日目④】
-
イナリ3日目の朝食|ホリデービレッジイナリのキッチンで迎える静かな朝【イナリ3日目①】
-
ホリデービレッジイナリの部屋専用サウナ体験|女ひとり旅で初めてのフィンランドサウナ【イナリ3日目②】
-
イナリでランチ|レストランバーPaPaNaに一人で入ってみた正直な感想【イナリ3日目③】
-
イナリ街中心のホテルイナリと周辺散策|スーパー向かいの便利な立地を歩いてみた【イナリ3日目④】
-
イナリ最後の夜、オーロラを待ちながら過ごした静かな時間【イナリ3日目⑤】
-
イナリ4日目の朝焼けとチェックアウト|ホリデイビレッジイナリ最後の朝【イナリ4日目①】
-
フィンランド・イナリ最終日|凍ったイナリ湖を歩いてホテルからホテルへ渡ってみた【イナリ4日目②】
-
シーダ博物館(Siida)訪問記|イナリでサーミ文化に触れる静かな時間【イナリ4日目③】
-
イナリからヘルシンキへ出発、小さなイヴァロ空港からフィンエアーで移動【イナリ4日目④】



